それって本当に母乳不足?
- さっき飲ませたのに、また欲しがる
- 授乳間隔が短い
- 飲ませた後もぐずる
このようなことが起こると、お母さんは不安になってしまいます。
家族や周囲の人たちからも言われます。
そして、ミルクを足す
↓
さらに母乳の出が悪くなる
↓
さらにミルクを足す
↓
ますます母乳が出なくなる・・・
これが、母乳が出なくなる原因です。
ミルクを足すと母乳の出が悪くなる
ミルクは母乳に比べて消化が悪く、言い方を変えると腹持ちが良いんです。
だから、ミルクの授乳間隔は約3時間と決められています。
ミルクは、1日8回の授乳(約3時間おき)が基準ですが、
母乳の場合は1日10回なんて当たり前、それ以上でも全然問題ありません。
母乳は1時間おき、2時間おきでもいいんです。
母乳の授乳間隔は、赤ちゃんに任せていいんです。
赤ちゃんが大きくなるにつれて、自然と授乳間隔も開いてきます。
ミルクを飲むと、授乳間隔が開くので、授乳回数が減ります。
それは、赤ちゃんがお母さんのお乳を吸う回数も減る、ということにもなります。
すると、お母さんの身体が母乳は必要ないと感じ、徐々に作るのをやめてしまいます。
結果、ますます母乳の出が悪くなってしまうのです。
母乳が出る仕組みはとにかく吸わせること!
母乳が出る仕組みは、お母さんの乳首を赤ちゃんが吸う刺激で起こります。
最初はほとんど出ません。出ないのが普通です。
産後、すぐ出るようになるお母さんもいますが、産後2~3日位はほとんど出なくても問題ありません。
赤ちゃんは、産後2~3日程度ならお乳を飲まなくても大丈夫なように、
おなかの中で栄養を蓄えて生まれてくるからです。
だから、産後の入院期間内にどれだけ赤ちゃんに吸わせるかで、
今後の母乳育児がどうなるか決まるといっても過言ではありません。
吸わせることで、母乳はどんどん作られるようになるからです。
そのためにも、母乳育児に力を入れている産婦人科や産院を選ぶことをおすすめします。
おいしい母乳を出すには
お母さんの血液が母乳
母乳はお母さんの血液が変化してできます。
お母さんの食べた栄養分は血液となるので、それが母乳になります。
母乳が白くなるのは、血液中のたんぱく質などの栄養素や白血球などの成分を母乳にし、赤い色の赤血球は母乳の中に入らないからです。
母乳の出方はバストの大きさに関係ありません。
小さなバストでも乳腺が発達していれば母乳はたくさん出ますので、安心してくださいね。
ちなみに、私も決して大きいとは言えないバストですが、母乳はたくさん出ましたよ!
お母さんの食生活が大切
残念ながら、これを食べれば母乳がたくさん出る!というものはありません。
栄養バランスのよい食事を取ることが一番です。
一番のおすすめは和食メニューです。
海藻類や根野菜をたくさん取りましょう。
脂っこいものや甘いものの取りすぎは乳腺炎の原因になりますので、注意してください。
また、授乳中は水分不足になりがちです。
麦茶などで水分補給を心がけてください。
ハーブティもおすすめですが、中には妊婦禁忌のハーブティーもありますので、注意してください。
コーヒーや紅茶も少しなら飲んでもかまいませんが、アルコールは控えましょう。
カフェインが気になるなら
カフェインというと、コーヒーに含まれていると思われがちですが、緑茶や紅茶、ウーロン茶、コーラなどにも含まれています。
カフェイン自体は悪いものではないのですが、コーヒーを飲むと眠れなくなる、寝つきが悪くなると言われるように、カフェインには刺激成分が入っています。
お母さんが飲むことにより、母乳を通して赤ちゃんがカフェインを飲んでしまうと、赤ちゃんが興奮して寝つきが悪くなってしまうことがあるそうです。
とは言っても、たまには飲みたくなることもありますよね。
そんな時におすすめなのが、カフェインレスコーヒー。
その名の通り、コーヒーからカフェインだけを取り除いているもので、味は普通のコーヒーと変わりません。
コーヒー好きな私は、妊娠中・母乳育児中によく飲んでいました。
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それともう一つ、気に入って飲んでいたのがタンポポコーヒー。
タンポポの根をローストして粉砕したものですが、独特の風味がクセになります。
普通のコーヒーとはかなり違う風味ですが、これはこれでおいしいのでおすすめです。
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母乳育児を楽にスタートするために
流産の危険が少なくなる20週過ぎから、乳腺の発達を促すマッサージを始めることをおすすめします。
乳頭を丈夫にし、母乳の通り道である乳管を開くのが目的です。
入浴後など、清潔な状態のときにオリーブオイルなどをつけ、指先でマッサージします。
おなかが張ってきたらすぐに中断し、おさまるのを待ちましょう。
乳頭マッサージ
- 乳頭とその周りにオリーブオイルなどを塗る
- 親指と人差し指で乳頭の根元を上下にはさむ
- 乳頭を引っ張りながら、はさんでいる指の爪が白くなるくらい(ちょっと痛いくらいに)強めに力を入れる
- 今度は左右にはさむ。3.と同様に、乳頭を引っ張りながらはさんでいる指の爪が白くなるくらい(ちょっと痛いくらいに)強めに力を入れる
以上を、両方の乳頭に行います。
乳頭のマッサージをすることで、柔らかく、伸びが良くなります。
赤ちゃんが吸い付きやすくなるのです。
目標は哺乳瓶の乳首
哺乳瓶の乳首を実際に見てもらうとわかると思いますが、結構長いと思いませんか?
この形が赤ちゃんが吸い付きやすい乳首の形なんです。
こんなに伸びるの?って思うかもしれませんが、伸びるようになります。
私の場合は、相当痛い思いをしながら吸わせ続けて、ようやく伸びるようになりましたが、授乳があんなに痛くて大変なものだとは思いませんでした。
硬く伸びの悪い乳首は赤ちゃんが吸い付きにくくて飲みにくい。
その上、柔軟性にも乏しいため、乳頭の先が切れてしまうことがあります。
これがかなり痛くてつらい!
そうならないためにも、ぜひ、妊婦のときからマッサージしておいてくださいね。
母乳の量は胸の大きさと関係あるの?
妊娠すると乳腺が発達してバストが大きくなることは知っていると思いますが、胸の大きさで母乳の量が決まるのでしょうか?
確かにバストは女性の象徴でもあるので、豊満な方が母乳がたっぷりと出るようなイメージがあるのも確かです。
そんなことを聞いたり言われたりすると、元々胸が小さい人は、出ないかも…と悩んでしまうかも知れませんね。
胸の大きさと母乳の量は関係ない
バストは何からできているか知っていますか?
実はそのほとんどが脂肪なんです!
その脂肪の量には個人差があるので、バストの大きい人や小さい人がいるだけなんです。
なので、小さいから出ないなんてことはないですので、安心してくださいね。
なぜ、ここまで断言出来るかと言うと、私がそうだったからです。
私も人知れず、バストが小さいことを心密かに悩んでいた一人です。
私の母も小さい方で、母乳も出なかったと聞いていたので、なおさらでした。
最初はなかなか出なかったものの、それを乗り越えたら、今度は断乳するのに困るくらい出るようになりました。
だから、心配しなくても大丈夫です!
サルのお母さんの画像を見てください。
ちょっと失礼な例えかもしれませんが、胸の膨らみなんてありませんよね?
でも、サルのお母さんはちゃんと母乳で育てています。
だから、その点は心配せずに、マッサージをしたりしながら、母乳を出す準備をしておいてくださいね。
胸が大きい人は乳腺が発達している?
バストの中には乳腺があり、その周りに脂肪があります。
その乳腺につく脂肪の付き具合で、胸の大きさが決まります。
ですが、バストの大きさの違いは、脂肪の量の違いです。
脂肪の付き具合にはかなり個人差があるので、バストの大きさだけで乳腺の発達具合を判断することはできません。
母乳育児に必要な乳腺が発達しているかどうかは、胸の大きさだけでは判断できません。
だから、バストが大きいのに母乳が出ない人もいれば、小さいのに完全母乳な人もいるんです。
母乳育児は、ゆったりとした気持ちでいることも大切です。
心配しないで、ダメなときはミルクがあるさ!くらいの気持ちでいてくださいね。
よく出る母乳にするために心がけて欲しいこと
お風呂でリラックス
身体が温まると血液の循環が良くなり、胸の血行が良くなると、母乳もよく出るようになります。
シャワーで熱めのお湯を胸にたっぷりかけたり、熱いタオルで温めるのも効果的です。
生後間もない赤ちゃんは、2~3時間おきにお乳を欲しがるので、お母さんは睡眠不足になりがちです。
でも、母乳をたっぷり出すには、身体を休めることも大切です。
睡眠をしっかり取る
母乳を作るプロラクチンの分泌は睡眠中に増加しますので、短時間でもなるべく睡眠を取り、ゆっくり休むとことがよく出る母乳への近道です。
赤ちゃんが眠ったらお母さんも一緒に横になるなどして、小まめに休息を取るようにしましょう。
ストレスをためない
母乳を出すホルモンは、精神的な影響を非常に受けやすいのです。
例えば、赤ちゃんの泣き声を聞いたり、授乳時間が近づいたりすると、お乳が張ってポタポタ垂れてしまうことがありますし、逆にストレスは母乳の分泌を抑えてしまいます。
ゆったりとした気分で過ごすこと。
そして、赤ちゃんに何度も乳首を吸わせることが、母乳の出を良くするためにとても大切です。
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